日々是〆〆吟味 

自分で考えていくための参考となるお話や本の紹介を目指しています。一番悩んだのは10歳過ぎだったので、可能な限りお子さんでもわかるように優しく書いていきたいですね。

からっぽなものって意外と日本的? 〜からっぽな表現の文化なのだろうか

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前回のお話

からっぽなものは現実に役立つ? 〜移行対象としてのキャラクターやフィクション - 日々是〆〆吟味

 

からっぽなものと日本的なもの?

からっぽな存在(キャラクターやフィクション)がどのように役に立つか、というようなお話をしてみましたが、案外こういうことは普段から当たり前に行なっているかもしれませんね。そのため今更なに言ってんだと思われるかもしれません。しかしこうしたからっぽなものが当たり前にあるということがどちらかというと日本的なのかもしれません。

 

三代前の歴史観 

直接読んだわけではなく孫引きかなにかで読んだ覚えがあるのですが、柳田國男は日本の歴史観というのは基本的に直接に知れる係累の範囲だ、と説明されていたそうです。それは具体的に自分の親、それから祖父母、よくあってその前の代くらい(だったかな?)が実感を持って納得出来る歴史の限度であって、それをこえると途端に実感がわかなくなるのだそうです。これに比べるとお隣の中国や韓国は血族の絆が大変強く、何百年前のことでも実感を持って捉えることが出来るそうです。日本人からすればそんなの教科書に出てくるような無味乾燥な歴史的事実になってしまいそうですが、意外とそうした歴史観の方が珍しいのかもしれません(よく知らない/歴史に対する実感の持ち方が桁違いに違うので同じ歴史的事実を扱っていても温度が異なり揉めるらしい)。

 

【史記/万葉集】
史記1 本紀 (ちくま学芸文庫)

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  • 作者:司馬遷
  • 発売日: 2018/01/26
  • メディア: Kindle版
 
万葉集(一) (岩波文庫)

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  • 発売日: 2013/01/17
  • メディア: 文庫
 

(中国など最初から歴史書ですが、日本は歌謡集ですので、この辺りにも上に築かれていく文化が違っている理由もあるのかもしれませんね)

 

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【柳田國男全集/折口信夫全集】

(歌から始まる日本の文化については折口信夫なんでしょうか。一応載せておきます)

大思想と地理的条件

まぁこうした歴史観も関係するのかはわかりませんが、少なくとも日本にはヨーロッパや中国のような大思想はありません。これは元となる大思想のきっかけとなるものが古代に限定された地域で生まれた以上、大陸のはじから離れた島国では生みようもなかったのだと思います(ヨーロッパでも今日の発展が生まれるきっかけはアラビア経由でアリストテレスが入ってきたことらしいですし)。その上地理的に外敵から支配されることもなく、アニミズム的な八百万の神々という神道まで体系化されず(らしい)に済まされていたので、他の地域では不可能なくらいにからっぽのものが残されたのかもしれません。

 

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【アリストテレス全集/中論】
中論―縁起・空・中の思想 (上) (レグルス文庫 (158))
 

偉大なものとユーラシア大陸 〜地理上の問題じゃ仕方ないよね - 日々是〆〆吟味

大陸の歴史と辺境の余力 〜梅棹忠夫によるヨーロッパと日本の近代化 - 日々是〆〆吟味

(前こんなのも書いた)

 

外国人から見た日本の文化って?

そんなわけでロラン・バルトなんかが褒めてくれるような日本の文化っていうのは、日本人の観点からすれば当たり前で別におかしくないのだけど、よその国からすればかなりヘンテコで面白いものとして映っているのかもしれませんね。そのためアニメでも漫画でも、誰も日本人以外の読者なんて意識もしてなかったのに外国人に届いてしまったのかもしれません。10年ほど前アニメ・漫画が外国で受けてると言われ出した頃、漫画関係者は自分たちはせいぜいアジア圏くらいは届くかもしれないと意識していたが、欧米圏なんて考えてもなかった、なんて言っていたのを読んだ覚えもありますが、多分偽らざる感想だったのではないかと思います。

 

【ロラン・バルト『表象の帝国』】
表徴の帝国 (ちくま学芸文庫)

表徴の帝国 (ちくま学芸文庫)

 

 

ちょっと長くなってきたので今回はこの辺で終わることにします。なんかまた薄っぺらいものになってしまいました。申し訳ない。

 

次回のお話

世界に届くのはからっぽだから? 〜からっぽな表現と日本? - 日々是〆〆吟味

 

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