日々是〆〆吟味

自分で考えていくための参考となるお話や本の紹介を目指しています。一番悩んだのは10歳過ぎだったので、可能な限りお子さんでもわかるように優しく書いていきたいですね。

贅沢は味方です? 〜無駄にお金を使えば、回る回るよ経済は回る…

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分業と機械による爆発的な生産量の増加、逆説的な宗教的動機によるエートス、と資本主義の成立条件をあげてみましたが、もうひとつ現在と関係のありそうな考え方を紹介してみましょうね。

 

ウェーバー先生は学者で研究者ですが、なにも1人で調べたり研究していたわけではないようです。同じような問題を扱う仲間と一緒に研究し、学術雑誌に発表して切磋琢磨していたようです。これは今も同じみたいですが私はよく知りません。で、ウェーバー先生の同僚でライバルにあたる関係だったというゾンバルトという人がいました。

 

このゾンバルト先生も資本主義の成立条件を探りましたが、ウェーバーとまったく違う考え方をしました。ウェーバーは宗教的動機により、ある意味では禁欲的な態度のもと事業回転を高速化し資本主義が成り立ったと考えたのに対し、ゾンバルトは人が贅沢をし金を使いまくったから資本主義が成り立ったと考えたのでした。

 

お金を使うということはどういうことになるでしょうか。それは物を買えば買うほど売り手の人にお金が入り、また入った人がそのお金を使うことによって、またまた別の売り手の人にお金が入ってきます。これが繰り返されることによって経済は回っていくということになるので、じゃんじゃんお金を使うことによって資本主義の運動も活性化し資本主義自体も成り立ったのだ、という考え方のようです(ゾンバルトは一冊読んだだけなのであまりよくわかっていませんけども)。

 

とりあえずウェーバーの観点とは別に、スミス的な観点、分業と機械によって生産量が爆発的に増えたことは疑えないとしましょう。しかしこの増えた生産品、つまり商品が売れなければただ在庫の山が築かれるだけで終わってしまいます。売れない商品をたくさん作ったとしてもそれだけでは経済は回転してくれません。作ったものを買ってもらわなければならないわけです。そしてそのためにはどうしたらいいか、ということが大きな問題になってくるのですが、とりあえずゾンバルト先生はそれは贅沢や恋愛や戦争によってだ、と述べたそうです(読んでないんでわかりませんが、本のタイトルはそんな感じですね)。

 

贅沢はわかりやすいですね。封建時代であれば1着の服、1個の茶碗で済ましていたものが、自由になって季節によって変えたり高級品にしたりすれば、今までよりもお金を使います。となるときっと他の分野でもお金を使うことになり、消費規模が大きくなります。結果消費量が10倍になったとしたら、経済規模も10倍になっていきますものね(多分。違うのかな)。そうすると色んな生産者も増えて業界も成り立ち様々な経済圏が生まれる気もします(この説明であってるのかわかりませんけども)。

 

恋愛や戦争も同じように大量にお金を使う原動力になるといいます。そりゃたしかに好きな人にはプレゼントも送るでしょうしデートもするでしょう。それこそ一張羅も用意しなくてはいけません。戦争するには軍需産業に多大な資本を投下しなくてはいけませんし、相手に負けないように延々お金をつぎ込み続けなければなりません。いわばチキンゲームなので降りることは叶わず、お金は使いたい放題です。しかも武装も剣下げてりゃいいってわけじゃありませんから、複雑な兵器を開発しなくてはならず単価も上がりますからね。

 

こうした個人から国家までとにかくお金のかかる分野が立ち上がってきたことによって、じゃんじゃんお金を使わざるをえないもんですから消費圏が拡大し、それに伴い生産も増えて資本主義の運動はどんどん加速して資本主義が成り立った、という考え方のようです。私はちゃんと読んでないので、気になった方はまた下の本でもどこかで手にとってみてください。

 

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分業と機械 〜エートスとは異なる、資本主義もうひとつの始まり - 日々是〆〆吟味

気になったら読んで欲しい本
恋愛と贅沢と資本主義 (講談社学術文庫)

恋愛と贅沢と資本主義 (講談社学術文庫)

 
戦争と資本主義 (講談社学術文庫)

戦争と資本主義 (講談社学術文庫)

 
ユダヤ人と経済生活 (講談社学術文庫)

ユダヤ人と経済生活 (講談社学術文庫)

 
ブルジョワ 近代経済人の精神史 (講談社学術文庫)

ブルジョワ 近代経済人の精神史 (講談社学術文庫)

 

ゾンバルトの本。一気に並べると壮観ですね。全部講談社学術文庫から出ています。探すの楽ですね。

ただこの中でユダヤ人と経済生活はもとの単行本からだいぶ削って文庫化しているようです。他のものは内容変わらず文庫化されているようですが、ちょっと注意が必要ですね。

私が読んだのは一番上の『恋愛と贅沢と資本主義』だけです。当時は文庫ではこれだけしか出ておらず、あとはでかい単行本だけでした。なぜ最近になってゾンバルトが続々と文庫化されるかといいますと、消費社会論の嚆矢だからだと思います。不況というのは物を作っても売れないわけで、物が売れる、つまり消費されるためにはどうするのか、ということをそもそもの考えのはじめにまで遡って考えてみましょう、ということではないかなぁ、と一人勝手に想像しているのでした。

ちなみにゾンバルトの重要とされているらしい本は戦前に部分訳が出ただけで戦後は上のものくらいしかないようです。一応調べた著作リストを載せておきますので、興味のある方はご覧になってみてください。でも、なんで重要らしい本は出されないのかな。訳すの大変なんでしょうか。戦前にしか出てないと手に入らないし、部分訳じゃ全部読めなくて不便だと思うんですけどね。

ゾンバルト(独 1863-1941) - 日々是〆〆吟味

 

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