日々是〆〆吟味

自分で考えていくための参考となるお話や本の紹介を目指しています。一番悩んだのは10歳過ぎだったので、可能な限りお子さんでもわかるように優しく書いていきたいですね。

よくわからない異世界の社会制度の理解 ~言語と数学による本質的な理解の方法(付:橋爪大三郎『はじめての構造主義』/内田樹『寝ながら学べる構造主義』/レヴィ=ストロース『親族の基本構造』/フレイザー『金枝篇』)

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言葉と数学による本質的理解 〜レヴィ=ストロースの交叉イトコ婚の場合を参考にしてみよう!

未開部族とフィールドワーク

さて、レヴィ=ストロースは文化人類学でしたから未開部族のもとにフィールドワークに出かけます。フィールドワークというのは調査者にとって未知の集団の中に入って一緒に生活し、外部者が内部から観察してその集団を分析するようなもの、だととりあえず思っておきましょう。ヨーロッパは植民地をたくさん持っていたので、そこで出会った未知の人々を調べようとしてこんな分野が生まれたわけですね。

 

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レヴィ=ストロースの前にも文化人類学はありました。アニメやゲームにも出てくる『金枝篇』という本も文化人類学の最初期の傑作とされています。ただ『金枝篇』を書いたフレイザーは各地から送られてくる資料のみで書いたそうです。それがちょっといいかげんだ、と言われ、実際に使用している資料なども怪しいものが混ざっていたらしいので直接行って調べるべきだ、と考えられたそうです。

 

よくわからない未開部族の制度

そこで向かってみれば文明人(ヨーロッパ)から見ればよくわからない物事や制度がたくさんありました。それを調べるのですが、その中で一際よくわからないとされていたものに交叉イトコ婚というものがありました。これが説明すらよくわからないもので、ちょっと私には上手く説明できる自信がありません。ちょうど阪大で人類学を教えているらしい先生の説明がありましたからご覧になってください。

 

交差イトコ婚(Cross Cousin Marriage)

 

未開部族の制度と現代数学

要は母方か父方のイトコと結婚する制度だと理解すればいいのかもしれませんが、この規則がよくわかりませんでした。それをレヴィ=ストロースが解明したのですが、この時、レヴィ=ストロースは数学者に協力してもらい、この交叉イトコ婚の規則が現代数学によって編み出された規則と一致したことを示したのです。

 

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これによって今まで文明の側からは人間未満のように理解されていた未開部族の人々が西洋の到達と一致するような知性を持っていたことが明らかになり、未開部族に対する認識が一変されたそうです。一見すると不合理にしか見えないものが、実はとんでもなく合理的だった、という実例にもなりました。

 

構造主義と数学と言語

この成果がとてもセンセーショナルで、こりゃ使えるとレヴィ=ストロースを端緒に構造主義というものが生まれました。そして構造主義も根底にはソシュールの言語学を応用したものだったのです。

 

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この話から言葉と数学が世界を本質的に理解していくために有効であることが少しわかるような気がしますね。ただ具体的にどう結びつくのか、ということは私の手にあまりますので、どなたか詳しく説明している方の本でも読んでくださいね。

 

 

 

参考となる本

【橋爪大三郎『はじめての構造主義』/内田樹『寝ながら学べる構造主義』】 

この2冊が構造主義の入門書として定評があるようです。私は橋爪大三郎のものは読みました。軽く読めるように書いていてくださっていますが、固有名詞が把握できるまではやはりよくわからないかもしれません。ただこれはどんなわかりやすい入門書でも仕方のないことで、読み手の知らない名前ばかり出ているとわからなくなってしまいます。しかしそれを知るためには入門書を読むしかなく、ちょっと矛盾した中で行きつ戻りつしつつ読むしかないのかもしれませんね。

レヴィ=ストロースによって未開部族の制度と現代数学の成果が一致した話はこの本にのっていました。

下の本は有名な内田樹の本なので、ファンの方は読まれている人も多いかもしれません。私もそのうち読んでみようっと。

 

【レヴィ=ストロース『親族の基本構造』】 

こちらはレヴィ=ストロースが交叉イトコ婚を解明した本です。間に数学者の論文が入っていて、そこが大切なんだそうです。ただ私には数学がわかりませんので残念ながら重要性が理解できません。

私が読んだのは上下巻になっている方です。今は新訳で一冊にまとまっています。高いんで旧訳を古本で買ってもいいかもしれません。

ちなみに

【ヴェイユ『重力と恩寵』】 

レヴィ=ストロースに協力した数学者はこの方のお兄さんです。

また

【フレイザー『金枝篇』】 

フレイザーの『金枝篇』はこちら。

ただ岩波文庫版は縮刷版の訳なんだそうです。山口昌男が書いていました。本体はこの5倍はあるらしいのですが、なんと現在翻訳中です。 

今のところ7巻まで出ていますが、いつ終わるのかわかりません。気長に待つしかないのでしょうね。

おまけとして

【佐藤郁哉『暴走族のエスノグラフィー』】 

こんな本もあります。

これは暴走族をフィールドワークしたもので、なにも未開部族だけが対象ではないのですね。中には日本人がフランスの田舎をフィールドワークしたものもあるそうです。自分たちにとって未知であればどんな集団でも扱えるんでしょうね。

 

次の日の内容

世界を本質的に捉えるための数学 〜その始まりはどこにあり?(付:クライン『数学の文化史』/ユークリッド『ユークリッド原論』) - 日々是〆〆吟味

前の日の内容

世界と本質的表現 〜世界って、どうやって本質的に捉えればいいんでしょうか(付:ソシュール『一般言語学講義』/レヴィ=ストロース『野生の思考』/山口昌男『二十世紀の知的冒険』) - 日々是〆〆吟味

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 お話その43(No.0043)