日々是〆〆吟味

自分で考えていくための参考となるお話や本の紹介を目指しています。一番悩んだのは10歳過ぎだったので、可能な限りお子さんでもわかるように優しく書いていきたいですね。

歴史

『ガンダム』における人物像の実存からキャラへの変化 〜その時代背景との影響関係?

『ガンダム』における実存とキャラクター 私小説的キャラクターの実存性 実存的キャラクターの社会的背景 〜60年代の学生運動 学生運動後と『機動戦士ガンダム』 情報化社会とイメージの実体化 内面のリアリティ 〜実存からキャラへ、似姿から願望へ…? 気に…

現実のイメージ化に対する、フィクションというイメージ 〜フィクションは現実の表象を批判する

戦争という具体的なものとイメージ 大衆自らのイメージ化 フィクションの創作によるイメージ化の推進 イメージ化に対抗する、フィクションの側からのイメージ化 〜『機動戦士ガンダム』の場合 新しい戦争時代のガンダム 気になったら触れて欲しい作品 富野由…

物のない時代と資本主義 〜足りない頃は生産で回る

資本主義が生産を止められないシステムであるとするならば、作った商品を売らなければなりません。しかし未だ近代化がなされていない国ならばともかく、達成されてしまった国では物は全国に行き渡っています。そうなると資本主義下にある経済は生産中心に回…

地球規模の資本主義 〜中心と周縁の近代世界システム

資本主義が成立されるためにはウェーバー的な資本主義の精神を持つ禁欲主義者が必要でしたが、一度成立した資本主義はどうなるのでしょうか。ゾンバルト的な浪費家がお金使って回していくだけでしょうか。 ちょっとこれに関係する話を前に書いた覚えがありま…

それぞれの宗教とそれぞれの価値観 〜でも自分たちの価値観は自分たちのものだし、自分たちの中でしか伝えられないし

こうして世界宗教が民族宗教を乗り越えたものとして、普遍性を持って歴史に登場してきました。しかし、民族宗教が宗教として自分たちのために存在すること、これは別におかしなことではないようです。むしろそれが普通なのです。自分たちのことだけを考えて…

世界宗教の思想的大転換 〜身内からすべての人へ

民族宗教がこのように自分たちのことを考える宗教だとすると、アリストテレスの政治哲学のように余所者の人間に対しては人間扱いしなくなる危険性があります。民族宗教とは自分たちの秩序や倫理を基礎付けるものではあっても、余所者に対しては自分たちと同…

民族宗教的認識の問題点 〜自分たちだけで、余所者は人間じゃないんです

ユダヤ教とそこから生まれたキリスト教やイスラームがどう違うか、なんて大問題は当然私には荷が重いのでいつものようにここで考えるのに使えそうなところだけ考えてみますね。 とりあえずユダヤ教は民族宗教です。前回書いたようなユダヤ人のかわいそうな歴…

普遍性の前の民族宗教:ユダヤ教の場合 〜いじめられっこのユダヤ人

ただ、普遍的な思想とみなされるものは、やはりそれ相応の理由がある、とも考えられます。柄谷行人が世界宗教を普遍的とみなしていましたが、それは他の民族宗教と比較してそう考えられるわけです。 では民族宗教というものがどのようなものか、といえば、ど…

余所者との接触から現れてくるもの 〜決定と反発、そして政治

しかし余所者と出会うということは二重に考えられるかもしれません。一つは個々の人間が余所者と出会う場合。もう一つは自分たちの文化圏自体が余所者の文化圏と出会う場合。一つ目は柄谷行人が述べた他者で、二つ目はサミュエル・ハンチントンの文明の衝突…

余所者=外部と接触するということ 〜文化はこうして鍛えられる?

なんだか久しぶりだったためにあやふやな内容になってしまったような気もしますが、読み返してみると案外そのまま話を続けられそうな気もしましたので続けてみたいと思います(無理矢理)。 ユーラシア大陸にしか歴史(世界史?)が存在しないように見えてしまい…

文明の接触 〜横の場合と縦の場合

文化の接点が頻繁に起こるためには移動が可能でなくてはいけません。ですからユーラシア大陸というのは歩いて渡り行けることが不可能ではない場としてある、と考えれば、なぜ文明が大陸に存在するのかもわかる気がしますね。 まず最初に四大文明のような文明…

大陸における文化の接触 〜ギリシアとインド

大陸でにしろ地球規模にしろ、随分と大きな枠組みの考えです。しかしどちらも近代化した日本について考えてくださっていて、それ以前はどう捉えればいいのかわかりません。私も知りませんので黙ってしまうしか出来ません。またいつかどこかでそんな本を読ん…

周縁としての日本と近代化、そして… 〜世界システムの中に位置づけられた日本

梅棹忠夫は大陸が歴史的に疲弊し、辺境であったヨーロッパと日本が近代において成長した、というような考えを示しました。この辺境という点において日本の近代化も考えの中に含んだとても偉い人がいます。ウォーラーステインという、なんともカッコいい名前…

大陸の歴史と辺境の余力 〜梅棹忠夫によるヨーロッパと日本の近代化

世界史ってユーラシア大陸の歴史みたいだな、と思っていると、ちゃんとユーラシア大陸から日本の近代化を考えていた人がいました。梅棹忠夫はなぜ日本とヨーロッパだけが近代化したのか、という問いを立てて、大陸は歴史的に大陸内での争いに疲れ果てていて…

偉大なものとユーラシア大陸 〜地理上の問題じゃ仕方ないよね

なんだか最近陰気なお話になってしまいがちです。日本の行く末、なんて、憂国の士みたいなことを書いたって仕方ありません。日本の文化について書いてみたはずなのですが、すぐに横道にそれてしまいますね。ろくに知らないのに書くからこうなるのでしょうね。…

ローマと勤勉さ 〜偉い国が滅ばないためには...?

他国から学ばなくなったことによって大国が滅んだ、という認識は昔の著述家の中にもありました。これは日本ではありません。多分誰でも三権分立の名前とともに覚えさせられたモンテスキューという人がいますが、この人は三権分立を確立したと言われる『法の…

日本の取り入れと中国の拒絶 〜中国はあまりに偉大だったから衰退した?

手塚治虫とアニメの関係をお話ししていたのですが、どんどん話がズレていってしまいました。いつのまにか富野由悠季の話にまでなってしまって…え〜と、なんだったっけな。そうそう、もとは日本の文化の話をしていたんでしたっけ。 アニメや漫画が日本文化化…

文化の自己言及化と商品性 〜日本アニメの場合

手塚治虫の制約のもとに戦後のアニメは出発します。金ない、人ない、動かない、粗製乱造と、悪くいうには事欠かない有様です。その中で手塚治虫は同じ絵を使いまわしたり必要のない絵を描かなくてすましたりしてなんとかして乗りきりました。 しかし、この手…

手塚治虫と日本のアニメとその体制 〜人も金も機材もない工夫

アニメーションの原理はパラパラ漫画と変わりません。1枚1枚の絵を連続で映すことによって動いているように見える、というものです。これはなにもアニメーションだけに限らず映画でも同じです。今はデジタル化されて変わってしまいましたが、フィルムの時代…

自己流とちゃんぽん 〜日本文化のひとつの形

日本は大国に染まりながらも一体化はしてしまわないそうです。福田和也はどこかで聖徳太子以来の日本の戦略、と述べていた気がしますが、おそらくそれはアメリカ相手での現在でも同じなのかもしれません。明治開国以来性急な西洋化と戦後のアメリカ化は同時…

日本文化の原点 〜超大国のお隣さん

福沢諭吉の猛勉強ぶりはわかりましたが、これは単に昔の日本人は偉かった、というだけなのか、日本独特の文化として偉いのか、ちょっとわかりかねますね。そのお話を少ししてみましょう。 日本はお隣に中国があります。昨今評判が悪いことこの上ないですが、…

福沢諭吉の外国語習得の様子 〜明治日本の立派な姿

渡部昇一が模範としたような文法の水準からの外国語理解、というものはどのようなものでしょうか。実はこれもちゃんと昔の本に書かれていたりします。 それはかの有名な福沢諭吉の自伝にあります。福沢諭吉は幕末に日本の外に中国やインドを越えた、未知の世…

日本語もまた外国語のように鍛える 〜今も昔も共に日本語

渡部昇一が述べていることは、極端にすれば喋れるだけの馬鹿では困る、といえないこともありません。これは英語を代表とする外国語だと喋れるだけで理知的に見えてしまうのですが、母国語である日本語に当てはめて考えてみればごくごく普通の主張であるかと…

戦争への文学的抵抗•日本版 〜関係ないこと書くだけでも抵抗だったのだ。これでいいのだ。

文化と専制的な政治状況をソ連を例にして書いてみましたが、日本でも戦時中は同じようなことがありました。戦争に協力しない創作は非国民と非難されたのです。 これが厄介なのは、なにも上から言われただけでもないということです。そうではなく、文学者自ら…

世の中に役立つことと専制 〜ロシア•フォルマリズムの背景として

マルクス主義についての説明にかかりすぎてしまいましたが、当時のソ連が政治的にだけでなく文化的にも専制的だったということを理解していただければ幸いです。ロシア•フォルマリストが活躍しなければならなかった背景にはこのような事情があったのです。 …

見解の統一とマルクス主義 〜土台の上に文化はのってる?

作品の統一的見解がなぜ可能なのか。 簡単に言えばそう強制されればいいのでした。 学校で行われる国語の授業などではそうですね。例題となる文章を前にして、作者がこの時どう思ったか答えなさい、こんな感じですね。なんでもどなたか作者がこれをやってみ…

命令と従うこと 〜その命令は正しいのでしょうか…(付:アーレント『エルサレムのアイヒマン』/フランクル『夜と霧』)

他者性を失うことによってコミュニケーションが成り立たなくなっていくことは納得がいきそうです。しかし、もしかしたら命令やら決められた規則(他者との間で異なる規則とは別ですよ。廊下は走るな、とかゴミはゴミ箱へ、みたいな共同の規則です)などは、こ…

理論と実際 〜やってみなはれ、ソ連の結果

大阪都構想は現在進行形の問題ですからこの先どうなるかはわかりません。推進派が言うように大阪府、市の問題が一挙に解決するかもしれませんし、反対派の言うように大阪が沈没する要因になるかもしれません。それはやってみなければわからないのですが、影…